紀州のドンファン妻がパパ活女子に人気!?女を武器に損得勘定だけで生きる率直な姿が共感をよび「ダークヒーロー」化も

♦紀州のドンファン妻、須藤早貴さんがパパ活女子の間で人気の理由、事件のすべてを解説
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2024年12月12日、夫である資産家「紀州のドンファン」こと、野崎幸助さん(享年77歳)を急性覚せい剤中毒で死なせたとして殺人罪等に問われた、元妻の須藤早貴被告(28歳)に対して、和歌山地裁は無罪の判決を言い渡した。
決定的な証拠がないなかで、状況証拠だけを積み重ねた検察だったが、弁護側の言う通り「うすい灰色をいくら重ねても黒にはならない」結果となった。

事件が「無実」かどうかは分からない。しかし「無罪」と出た。
なので、ここからは須藤早貴さんと呼ばせていただく。少なくとも控訴までは。
今回の記事は、この事件がパパ活女子の間でも関心を呼び、須藤早貴さんに共感するパパ活女子も多いという話である。


「先のことより目先の金」あまりに率直な野崎早貴さんの証言
今年9月の初公判以来、一貫して無実を主張してきた須藤早貴さん。初公判では疲れ切った様子でか細い声だったそうだが、3か月にわたる裁判の間、その率直すぎるものいいが話題を集めた。
検察側 「野崎さんが亡くなって、最初の感情は?」
須藤さん 「死体を見たのが初めてだったから、びっくりした」
検察側 「喜怒哀楽で言うと?」
須藤さん 「どちらかというと無ですね」
裁判では野崎さんからお手当として毎月100万円が渡されていたこと、野崎さんの会社の役員にもなっていて、年間数千万円の役員報酬を受けていたことなども明らかになっている。
検察側 「遺産は、ゆくゆくはもらえたら、どう使おうと考えていた?」
須藤さん 「私は先のことより目先のことが大事で、月100万円が大事」
検察側 「(役員報酬で)大きな買い物はした?」
須藤さん 「うーん…車買った」
検察側 「ポルシェ?」
須藤さん 「そう」
検察側 「ハーレーダビッドソンのバイクも買った?」
須藤さん 「買った、1台」
これ以外にも「遺産がもらえるまで時間がかかるので面倒」などとも口にしている。
殺人事件の被告人らしくない、あまりにストレートな物言いに、筆者は「開き直っているのか」「馬鹿なのか」と思ったが、裁判記録を読んでみたところ、どうもそうではなさそうである。
(ある意味、正直な人なのでは?)
(あまりに率直で清々しさすら感じる…)
(もしかすると、やってないかも…)
との思いがよぎる。
須藤さんは裁判で、結婚した際に野崎さんから毎月100万円のお手当を約束されたときの気持ちや、遺産目的の結婚という周囲からの批判について、あっけらかんとこう述べている。
「ラッキー。うまく付き合っていこうと思った」
「遺産目当てだとは誰にも隠していない」

「金と女の亡者」と「損得だけで生きる女」
◆30億を使って4,000人の女性を抱いた男
1941年に和歌山県田辺市で7人兄弟の三男として生まれ、中学校卒業後に屑鉄拾いから金融・不動産業で数十億もの財を成し、地元でも親族の間でも「金の亡者」と評判が悪かった野崎幸助さん。
3回結婚するも子どもはなく、友人もなく「金と女」が生きがいだった孤独な資産家。
2016年2月に50歳年下の愛人に6000万円を盗まれた事件がワイドショーなどで取り上げられて全国区に躍り出て、同年12月には『紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男』を講談社から出版して話題を集めた。

それ以来、マスコミにもたびたび登場する著名人となり、様々な場所で「美女4,000人を抱いた」「合計30億円を貢いだ」とうそぶいている。
死者に申し訳ないが、控えめに言って「クズな男」である。
◆事件のあらまし
当時21歳だった須藤早貴さんとの結婚は2018年2月。そして、約3か月後の5月、寝室で野崎さんが死亡しているのが確認された。夕食の準備を終えても部屋から出てこない野崎さんを心配した家政婦が須藤さんを連れて、寝室で倒れている野崎さんを発見したのである。時間は22時頃のことだ。
死因は口から大量の覚せい剤を摂取したとみられる急性覚せい剤中毒。夕方から22時までの間、家政婦が外出して野崎さんと須藤さんが2人きりになる時間があった。
また、野崎さんと須藤さんの夫婦仲は、当初から冷えたもので、野崎さんの性的な要求に須藤さんはなかなか応じず、食事も別々にとることが多かったという。さらに、野崎さんがそんな須藤さんの態度に怒り、離婚の準備を進めていたとの情報もある。
経緯を振り返ると、どのように考えても、須藤さんがやったとしか思えない。
しかし、物的証拠は見つからなかった。
事件はマスコミの異常な関心を集め、須藤さんは事件後、連日のようにマスコミからつきまとわれるようになる。須藤さんが犯人と決めつける報道が続き、犯罪者ならいいだろうと言わんばかりに、プライベートが次々と明かされた。

◆2980万円は私の体をもてあそぶために払ったお金
須藤早貴さんは1996年、北海道札幌市でサラリーマンの父親と看護師の母親の間に生まれた。実家はそこそこ裕福で、家は三階建て。学生時代はあまり目立たず、地元の美容学校を卒業した後、上京し、高級交際クラブに登録してパパ活を始めたほか、デリバリーヘルスで風俗のアルバイトもしていた。
数十万円のギャラでAVに数本出演したこともあるという。無名のいわゆるキカタン女優(企画単体契約の女優)としてである。

こうした経歴をみると、須藤さんはあるパターンの典型的なパパ活女子だ。何の考えもなく華やかさに憧れて上京し、特にためらいもなく女を武器にお金を稼いで派手な生活をする。
港区女子風ではあるが、港区女子にもなり切れない、野暮ったさが須藤さんにはある。正直それほどの美人でもない。かといって、風俗などに深入りして闇落ちしないだけの気構えと見た目は持ち合わせている。
パパ活市場で5人に1人くらいの割合で見かける「人生割り切り女子」の中級種族だ。彼女らは金や損得がすべてで、得だと思えば何でもする。20代後半になって転落する末路を迎えるケースもあれば、意外にお金持ちと結婚して、しれっと生き残るケースも多い。
須藤さんは2015年から2016年にかけて、当時61歳の男性から約2980万円を海外留学目的などで騙し取った罪に問われ、今年9月に懲役3年6月の実刑が確定している。
その裁判で、須藤さんは次のように述べて詐欺を否定した。
「私が金を受け取ったことは事実」
「うそもつきましたが、それをわかったうえで、彼は私の体をもてあそぶために(お金を)払ったと思っています」

パパ活女子たちの事件への感想と須藤早貴さんへの共感
「(須藤さんって)なんか憎めなくないですか?やったかもしれないけど、70代のおじいちゃんが20歳のピチピチ女子と結婚できたんだから、殺されても本望みたいな気も。ちょっと悪い言い方ですけど」
こう話すのは、パパ活女子の美玖さん(22歳)。看護学生をしながらパパ活で遊び代を稼いでいる。見た目は少々派手なギャル系。手に持つ黒いバッグはレディ・ディオールのいわゆる「パパ活バッグ」だ。
「事件を詳しく知らないですけど、私の体をもてあそぶために払ったお金って言ったじゃないですか。あれ、本当そうだなーって。パパ活の代金なんだから当然かなって。私もそんな気持ちでパパ活してますし。もらえるものはもらっておこうって。その分の対価払ってるし。オジとするのが嫌じゃない訳ないじゃないですか」
驚くような名門女子大に通う美佳さん(21歳)も、次のように言う。彼女もアプリでパパ活をして2年になる。育ちの良さがわかる清楚系の美人だ。
「彼女の言葉って、すごくパワーがありますよね。私とは全然タイプ違いますけど、少し『かっこいい』とも思っちゃう。こんなこと言うと申し訳ないけど、早貴さんの場合、武器が女しかないじゃないですか。言い方が難しいけど、それを悪びれず堂々と使って、しかも大金を手にしている。相手はみんな人生経験が豊富なお金持ち。それをあの歳で手玉に取るなんて、やっぱりちょっとかっこいいかも。被害者には申し訳ないけど」
SNSでも、野次馬や誹謗中傷に隠れているが、須藤さんを支持する若い女性は意外に多い。一度、パパ活女子アカウントの間にファンが生まれていたが、たくさんの批判コメントを浴びて消されてしまった。しかし、炎上をおそれて発言しなくても、同じような思いを持つ女性は多いだろう。

法廷で最後に見せた涙は損得の割り切りか
最初は憔悴して疲れ切った様子を見せ、途中ではふてぶてしく聞こえる言動が話題になったが、裁判中の態度は基本的に悪くはなく、検察側の質問にも落ち着いた様子で素直に割とハキハキと応じ、最後まで犯行を否認した須藤さん。
一度だけ、「社長(野崎さんのこと)が目の前にいたら文句を言ってやりたい」「死に方を考えてほしかった。社長がこのタイミングで死んだせいで、私は何年も人殺し扱い」と、怒気を含ませたことがあるが、それ以外はあまり感情を表に出すこともなかったようだ。
しかし、「被告人は無罪」と宣告された後、須藤さんは涙を流した。法廷には須藤さんがすすり泣く音が聞こえ、須藤さんの手元は小さく震えていた。
そして、「判決は以上です」と裁判長が告げると、深々とお辞儀をして退廷していった。

「やべぇ」2人の馴れ初めと終着駅
最後に、野崎さんと須藤さんの馴れ初めと、関係性を、裁判記録からまとめよう。
須藤さんが知人づてに野崎氏を紹介されたのは2017年12月。和歌山県田辺市で初めて野崎氏本人と対面し、その場で帯封付きの現金100万円を渡されたと言う。
「びっくりして『いいんですか?』と聞いたら、社長から『結婚してください』と言われました。冗談かと思って、『毎月100万円くれるならいいよ』と、私も冗談で返しました」(須藤さんの証言)
野崎さんから熱烈な求婚を受け、2度目に会った12月中旬に、月100万円の条件で須藤さんは結婚に応じる。そして、次の条件を出す。
「田辺市がすごく田舎で何もなくて、こんなところに正直、住めませんと言いました。すると社長は、家政婦さんみたいに、『月1週間から10日間くらい来てくれればいいですよ』と。それと『社長とはセックスできません』とはっきり言いました。初めて会った時に、オムツをしているのを見て、生理的に無理だなと。正直に言いました」(須藤さんの証言)
すると、野崎さんは「私はもうできないんです」と言ったという。
須藤さんは、前述の約束を守る条件で2月8日、野崎氏と戸籍上の夫婦になった。結婚を家族や友人には話さなかった。
「家族や友人には話しませんでした。月100万円で契約した結婚なので、愛のある普通の結婚とは違います。わざわざ伝える必要はないと考えました」(須藤さんの証言)

須藤さんは、結婚初夜について、次のように法廷で赤裸々に語っている。夕食を済ませた後、野崎さんに自宅2階の寝室に呼ばれると、野崎さんは全裸のままベッドの上に仰向けになっていた。
「社長は『初夜なので、あなたもこっちに来てください』と。私が『セックスとか性的なことはしない約束だよね』と言うと、『セックスはできないのでしなくていいです。でも触ってほしい』と言いました。私はイヤだったので『ゴム手袋を使っていいですか』と言い、怒られるかなと思いましたが、社長は『それでもいいのでお願いします』と」(須藤さんの証言)
須藤さんがゴム手袋をはめて野崎さんの陰部に触れても、野崎さんは勃起しなかった。
「どうにもならなかったです。勃たなかったです。社長は『もういいです。口でしてくれたら、フェラしてくれたら、勃つかもしれません』と言いましたが、私は『それは無理です』と拒否しました。社長は『もういいです』と、残念そうな、悔しそうな顔をしていました」(須藤さんの証言)
野崎さんはその後も須藤さんに「勃たせて欲しい」と要求したそうだ。須藤さんはそれを適当にあしらいながら、3月にはフランスに旅行をするなど、気ままに過ごした。
旅行中も野崎さんからは頻繁にメールが届いたそうだ。
「お金を受け取ることは自由を束縛されることです。紀州に君の笑顔を見せることが何よりのプレゼントです」
野崎さんから届いたメールの感想を問われると、須藤さんは次のように証言した。
「やべえ奴だなと思いました」
死人に口なしのため、まさに真実は藪の中だ。間違いないのは、どちらも「やべえ奴」であるという事実だけだ。しかし、野崎さんは77歳の資産家社長、須藤さんは当時20歳そこそこの小娘。この事件と、今回の判決、皆さんはどのように思うだろうか。
「若い女の体」の商品化がますます進み、交際クラブやマッチングアプリ、カジュアル風俗などの様々な便利ツールで手軽に女性を消費できるコンビニ化が進む時代。
金を手に「若い女の体」に群がる男たちと、目先の金を求めて、女を武器に損得勘定で生きる女子による攻防の成れの果てを、見ている気がする。

Ⓒおとなセレクト編集部
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